特定行為研修を修了した認定看護師の実践事例
2019年8月8日、日本看護協会は「特定行為研修を修了した認定看護師の実践事例②」を公開している。
「あらゆる場で看護を必要とする対象に、水準の高い看護実践のできる認定看護師の育成」を目指しており、この実践事例では、特定行為研修を修了した認定看護師の、病院や地域での実践の具体例と、看護部門責任者の組織内での調整や支援の実際を紹介している。
特定行為研修を修了した認定看護師の実践事例の気になるポイント
「特定行為研修を修了した認定看護師の実践」として、
❶患者・利用者のニーズに対するよりタイムリーな看護実践
複雑な病態を有する患者への、特定行為を活用したタイムリーな医療処置、急変回避、など。
❷地域における退院後指導や利用者の身体管理
訪問看護師や他職種との同行訪問による状況判断や相談対応、介護保険施設における創傷
や脱水などの身体管理、など。
❸臨床推論や病態判断を活用した看護師への指導、多職種への説明や相談
スタッフナースへの教育的かかわりによる観察やケアのボトムアップ、他職種からの相談
対応や病状の平易で分かりやすい説明、特定行為研修の実習などにおける指導者役割、など。
が挙げられている。
また、上記ようなの活動を支える組織の理解や支援にあたって、その要になるのが看護部門責任者とし、修了者を支える看護部門責任者の取り組みについて、
❶自組織内での理解・合意形成
自組織・地域のニーズに鑑み、医療提供体制を整備するためにどのような専門性の高い看
護師が必要かを見極め、育成のために組織内での合意形成や予算化を行い、認定看護師教
育機関や特定行為研修への派遣を準備する、など。
❷安全な特定行為実施のためのシステム整備
特定行為実施に向けて、委員会を編成し手順書を標準化し体制を整備する、組織内の既存
の安全管理システムを活用し特定行為の実施における安全管理体制を整備する、有害事象
を予防する、など。
❸特定行為研修を修了した看護師の労務管理・キャリア支援
ワークライフバランスも考えた勤務時間、期待する役割を明確にし、配属部署に関する支
援を行う、など。
上記3点を挙げている。
更に具体的に、「病院や地域での具体的な実践」と、「看護部門責任者の組織内での調整や支援の実際」を下記4つを題とし、紹介している。
・在宅療養患者へのタイムリーな医療処置の実施と的確な状況判断による適切な医療提供・重症化予防(山口県厚生農業協同組合連合会 長門総合病院)
・特定行為研修を実践で活かすために自律的な活動ができる認定看護師へ期待
・タイムリーな薬剤調整によって入院中の高齢者のせん妄の悪化を予防(医療法人徳洲会 八尾徳洲会総合病院)
・関係者へ認定看護師から直接、受講意義を伝える機会を持ち合意形成を推進