2021年4月9日、日本看護協会は「令和4年度予算・政策に関する要望書」をホームページにて公開した。
新型コロナの影響は?2019年度の看護師離職率【2020年病院看護実態調査結果】でも少し触れているが、夜勤の労務環境が看護師の離職を招いているケースもある。
今回の要望書での求める改善点について見ていく。
看護職員に限らず深夜業を含む交代制勤務者の健康を確保を
今回の要望書では、看護職員に限らず深夜業を含む交代制勤務者の健康を確保するための対策について、労働科学の最新の知見を踏まえた指針の策定を求めている。
深夜業を含む交代制勤務に従事する看護職員の健康確保のための指針の策定にあたって
2018年7月24日に閣議決定された「過労死等防止対策大綱」の、「看護師等の夜勤対応を行う医療従事者の負担軽減のため、勤務間インターバルの確保等の配慮が図られるよう検討を進めていく」という内容がある。
そこで今回、「深夜業を含む交代罰勤務に従事する看護職員の健康確保対策について検討し指針を策定されたい」と要望している。
【指針に盛り込むべき項目】として、
・夜勤の回数(3交代制勤務で月8回以内)
・長時間夜勤の回避(1回の夜勤の長さは13時間以内)
・勤務間インターバルの確保(勤務間インターバル11時間以上、1回の夜勤後おおむね24時間以上、2回連続夜勤後おおむね48時間以上の休息確保)
・仮眠の確保、仮眠環境の整備(仮眠室(個室)を確保)
上記4点を挙げている。
現状と課題として挙げているのは、
・勤務間インターハル確保状況
→3交代勤務体制をとる施設で11時間以上の勤務間インターバル確保を実施しているのは44.0%(2019年)。2014年(42.0%)と比べ進んでいない。
・長時間夜勤の短縮について
→2交代勤務体制をとる施設で1回の夜勤時間が「13時間以下」が20.6%(2019年)。2014年(19.6%)と比べ短縮が進んでいない。
・夜勤負担について
→2交代制で1回16時間以上の夜勤をする者は、それ以外の者と比較して離職を考えている割合が多い傾向がある。1ケ月の延べ夜動時間が72時間を超えると、情動ストレス(自覚症状Ⅱ群)が高まるとともに、起床時に疲労感(自覚症状Ⅲ群)が強い傾向がみられる。
・仮眠について
→仮眠専用の個室が確保されている施設は20.7%にとどまる。仮眠取得の満足度は32.6%、仮眠環境に関する満足度は44.5%と低い。
上記の通りである。
夜勤の回数と夜勤の長時間勤務は、離職を招く原因と考えられている。
今回の要望により改善されることで、看護師がより働きやすい環境が作られることを望む。
本サイトでは、看護師、保健師、助産師、看護助手、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、ケアマネージャーを対象とした求人情報の無料掲載を行っている。人材の確保の手段の一つとしても広く周知されたい。
上記を通じて、最前線でご尽力されている医療・福祉機関の方々の一助になることを望む。