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リスクを予防し、適切に対処する。感染管理における看護師の役割

2018年6月6日

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感染管理あるいは感染管理活動とは、病院など医療施設内において、感染から守るための組織的活動です。守る対象は、患者様はもちろん、そのご家族、訪問者、医療従事者などすべての人が対象となります。感染対策活動、感染予防管理活動、感染制御活動などと呼ばれることもあります。
感染管理を実践するにあたっては、感染制御チームを中心に、医療施設内の多くの職種が共同で取り組みます。当然その中で看護師が果たす役割も重要です。薬剤師や臨床検査技師など多職種と協働しながら、医療関連感染の予防と管理を推進していくことが求められています。

目次

  • 感染制御チームの中心的役割
  • 感染の予防活動
  • 「感染管理認定看護師」になるには
  • 感染管理の資格「医療環境管理士」

感染制御チームの中心的役割

ここ数年、病院機能評価や医療保険制度の見直し、医療法の一部改正などによって、感染管理を担う看護師への期待や社会的ニーズはますます高まってきました。平成24年の診療報酬改定では、それまで医療安全対策加算に含まれていた感染防止対策加算が独立して新設されたことなどからもわかります。
また、現在では新型インフルエンザなどの感染も拡大しています。こうした感染病による損害を防止するためにも、感染管理を担う者の役割と責任は大きなものとなっています。
こうした重責を果たすためには、感染管理を行うための基盤となる正しい情報や知識を得ること、スキルを向上させることが重要といえるでしょう。感染管理を担うのは、医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師といった多職種から組織横断的に構成される感染制御チームです。その実務の中心的役割を担うのが、感染管理看護師(ICN:infection control nurse)です。あらゆるスタッフとの連携が欠かせないため、コミュニケーションや信頼関係を構築できる能力も求めらます。

感染の予防活動

感染管理を担う看護師は、他の職種の人たちと連携しながら、患者様や職員の保菌状況や院内の汚染状況などを監視して把握し、改善につなげていくことが求められていますが、その前にもちろん、普段から予防に努めることも重要な役割です。
まずは、定期的な現場指導や勉強会を実施して知識を周知するなど、スタッフの意識向上に努め、それを継続することが重要となります。集団感染の発生には地域差があるため、自分の地域でどんな感染が報告されているのか、常に最新の情報を入手する必要があります。その感染の種類が報告された地域に当たる場合は、感染の症状や、対処方法などを確認します。
時期的、季節的に流行しやすい感染症の情報については、その都度院内に周知し、予防のための対策を講じます。病院内の患者様は病気によって免疫力が弱まり易感染性となっている方も多く、なおさら対策を徹底しなければなりません。例えばインフルエンザのウイルスが院内に持ち込まれるのを防止するため、外来では患者様からの申し出があった際にサージカルマスクを着用してもらう、といった対策が効果的です。また病棟内で感染病が発生した場合には、すみやかに個室収容にする、といった対策を講じる必要があるでしょう。さらには、院内の医療現場で抗菌薬が適正に使用されているか、消毒薬がどの程度使われているかなどもチェックします。またスタッフに対しては手洗いをはじめとする感染防御策をいま一度指導することも必要です。
その他には、院内の構造や環境が、感染経路を遮断するのに適しているかのチェックを行い、その対策を講じることも重要です。こうした対策の有無も感染の発生や流出のしやすさに関わってきます。
感染管理を担う看護師は、患者様が安心して医療を受けられる環境を確保すると同時に、そこで働くスタッフが安全に働ける環境を作るという使命も負っています。

感染症発生動向調査速報

厚生労働省/国立感染症研究所では、国内の感染症発生動向調査をおこなっており、毎週速報が発表されています。(https://www.niid.go.jp/niid/ja/id/222-disease-based/ma/measles/idsc/trend/575-measles-doko.html)

「感染管理認定看護師」になるには

公益社団法人日本看護協会では、特定の看護分野ごとに認定審査を行っており、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実践のできる看護師を「認定看護師」としています。ぜんぶで21ある看護分野の一つに「感染管理」があり、2001年から認定が始まりました。
感染管理認定看護師には、
 ・医療関連感染サーベイランスの実践
 ・各施設の状況の評価と感染予防・管理システムの構築
などの知識が求められています。

感染管理認定看護師になるには、日本の看護師免許を有する者で、看護師免許取得後、実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)という条件を満たす必要があります。そのうえで、認定看護師教育機関(課程)を修了(6か月・615時間以上)し、認定審査(筆記試験)を受けます。5年ごとに、看護実践と自己研鑽の実績について書類審査を受けて、更新されます。

感染管理の資格「医療環境管理士」

感染管理を担う看護師としては、感染管理認定看護師のほかに、医療環境管理士があります。感染管理認定看護師は実務研修の期間が必要ですが、医療環境管理士は誰でも受験することができます。
この医療環境管理士は一般社団法人医療福祉検定協会が認定する民間資格で、「医療現場で必要な感染予防対策」の知識・スキルを問う検定試験を受けて合格し、認定講習会を受講することで取得できます。医療環境管理士は看護師だけではなく、医師や理学療法士、臨床検査技師など様々な職業や役職の方が取得していますが、取得者の約4割が看護師です。検定試験までは公式テキストでの勉強となるため、自分のペースで勉強をすることができます。
この資格を得るメリットとしては、感染管理の体制づくりやスタッフに対する教育活動など、資格取得の勉強によるスキルアップが期待できることです。またこの肩書きを得ることで、専門家として指導的立場に立つことを期待されるようにもなるでしょう。さらに、合格者を対象にセミナーが行われていますので、感染管理に関する最新の知識を入手するのにもうってつけです。感染管理の中心を担う看護師を目指すのであれば、この資格取得を検討することも考慮すべきでしょう。さらに感染管理認定看護師を目指す人も、そのキャリアアップの第一歩として医療環境管理士を取得するのも有効です。
 

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