フットケアナースのやりがいや働き方。
FUSSMEDI受講生インタビュー 2018.01.24

訪問看護の現場でメディカルフットケアを行っている看護師や理学療法士が講師となり、メディカルフットケアを理解する上で欠かせない解剖学や運動学といった座学の他、実技を通じた施術スキルも詳しく学ぶことができる、フットケアナースになるためのセミナープログラムが“FUSSMEDI”(フースメディ)です。こちらの記事ではFUSSMEDIのカリキュラムについてご紹介しています。

LALANURSEでは、メディカルフットケアのプロフェッショナルとして活躍するFUSSMEDIの講師とFUSSMEDIで学んだ受講生の方へそれぞれインタビューを実施。全2回の特集記事として、2週に分けて公開します。

第2回となる今回は、FUSSMEDIでフットケアを学んだ株式会社トータルライフケアの看護師で、池尻大橋訪問看護ステーションの鈴木所長にお話を伺います。

(第2回/全2回) 第1回はこちら

メディカルフットケアの意義

— フットケアを学ぼうと思ったきっかけを教えてください。

「以前は大学病院に5年間勤務しており、その頃は看護師一人で何人も患者さまを受け持っていたため、お一人ずつと密に接することができる機会がなかなかなく、もっと一人ひとりとしっかり関わりたいと思っていました。そして訪問看護師になってからは、ご利用者さまと一対一でまとまった時間をかけて接することができるようになり、ご本人やご家族からのご相談をお受けできる時間も増えました。 訪問看護の業務の中では『爪を切ることができなくて困っている』というご相談をたびたび受けて、爪で困っている方がこんなにたくさんいるのだと感じました。私自身もご利用者さまの爪切りをしている中で、巻き爪や肥厚爪などのトラブルにどう対応すべきか? という疑問が常にありました。そういったことが重なってだんだんご利用者さまの足の様子が気になり始め、フットケアへの興味が強くなり、それを学んでご利用者さまのケアのために活かしたいと思うようになったことがきっかけです」

— フットケアを学ぶ前と学んだ後の変化や、看護の現場で役に立つようになったことを教えてください。

「以前はただ単に爪を切るだけだったケアに対して、フットケアを学んだことで『なぜこの爪にはトラブルが起きるのか』を考えてその予防をするという、一歩前に踏み込んだアドバイスができるようになりました。また、歩行状態に影響したり、ADL全般の向上につながったりするので、すごく重要なケアだと感じています。 私は訪問看護ステーションの管理者に就いていますので、ステーションのスタッフが足部のトラブルに困っているご利用者さまを見つけたときは、私も同行してフットケアをしたり、日常生活でのアドバイスをしたりして、ご利用者さま、そしてスタッフにもフットケアの大切さを伝えるようにしています」

— フットケアのやりがいを感じる瞬間を教えてください。

「『足の痛みで気持ちが沈んでしまうので、痛くないようにしてほしい』という方が多くいらっしゃいますが、フットケアによって痛みを解消することで、それまでお家にこもりがちだった方が楽しく外出できるようになり、笑顔も見られるようになります。また、対処方法がわからなくて困っていたご家族の方から『フットケアをしてもらい、とても助かっています』という感謝の声もいただきます。利用者の皆さまから、そういった喜びの声を聞けたときにやりがいを感じますね」

訪問看護師としてのキャリアはもう10年ほどになるという鈴木さん
訪問看護師としてのキャリアはもう10年ほどになるという鈴木さん

メディカルフットケアを取り巻く課題

— 訪問看護の利用者には、足のトラブルを抱えている方が多いのでしょうか。

「すごく多いと感じます。どこに相談していいかわからず放っておくしかなかった方や、何年も爪を切ることができなかった方から、『自分で切れない爪を切ってほしい』『痛みがなくなるようにしてほしい』といったご要望をいただきます。 ご利用者さまのご家族にも、『爪がこんな状態になっていたことを知らなかった』という方がたくさんいらっしゃいますね」

— フットケアの難しい点を教えてください。

「フットケアをして一度は楽になっても、姿勢・歩行の状態・全身の機能といった問題があって、トラブルの再発を繰り返してしまう方がいらっしゃいます。そのため足だけではなく、全身の状態から判断したケアを考えて実施することが必要です。 弊社の場合は理学療法士とも連携を取りながら、足だけに留まらないケアを継続していくように努めています」

フットケアナースとしての考え方

— フットケアナースはどのようなことを心がけるべきでしょうか。

「足部のトラブルを抱える患者さまからの相談を受けたときに、正しい知識をもってきちんと理解していただけるようフットケアの説明やアドバイスができる、ということが大切だと考えています。そして、ケアをADL、QOLの維持、向上につなげられることが重要だと思います」

— ご自身の今後のフットケアナースとしての展望を教えてください。

「FUSSMEDIの『メディカルフットケアナース マスターコース』を受講する予定です。マスターコースでは解剖学や運動学も、より詳しく学ぶことができます。また巻き爪に対しての器具を使った矯正方法や、下肢循環障害へのリンパドレナージュなども学ぶことができます。より深く、より広くフットケアを学ぶことによって、看護師としてのケアの幅が広がります。それを『ご利用者さまのご希望に沿うケアの提供』として還元していきたいと考えています」

訪問看護師としてのキャリアはもう10年ほどになるという鈴木さん

フットケアの施術の様子

鈴木さんによるフットケアの様子をご紹介します。利用者は70代の女性の方です。ハイヒールの着用などに起因して外反母趾になっているため、足部への圧力のかかり具合が正常でなく、胼胝(たこ)ができやすくなっています。

まずは右足のアセスメント。足底や親指に胼胝がある。消毒し、清潔にしてから施術を始める
まずは右足のアセスメント。足底や親指に胼胝がある。消毒し、清潔にしてから施術を始める
コーンカッターを使って足底にできた胼胝を削っていく
コーンカッターを使って足底にできた胼胝を削っていく
他の部位にできた胼胝も同様に削る
他の部位にできた胼胝も同様に削る
ニッパーによる爪切り
ニッパーによる爪切り
爪を切ったあとはヤスリをかけて整えていく
爪を切ったあとはヤスリをかけて整えていく
最後に再び消毒し、保湿クリームをマッサージしながら塗り込んでいく。これで右足の施術は完了
最後に再び消毒し、保湿クリームをマッサージしながら塗り込んでいく。これで右足の施術は完了
左足にも同様にケアを施していく
左足にも同様にケアを施していく
左足ではゾンデを用いた処置も行っていた
左足ではゾンデを用いた処置も行っていた
フットケアが終了。利用者からは「痛くもなく気持ちいい」という感想を聞くことができた
フットケアが終了。利用者からは「痛くもなく気持ちいい」という感想を聞くことができた

FUSSMEDIについてさらに詳しく

FUSSMEDIのメディカルフットケアナース養成コースでは全52カリキュラムを13日間かけて学びます。在宅現場で積み重ねられた豊富なスキルとデータを元にした実践的な理論を学ぶことで、初めてフットケアを学ぶ人も、今までのフットケアでは物足りない人も、卒業したその日から使える実践的な知識とスキルを身につけられます。

FUSSMEDIについてさらに詳しく知りたい方は、以下のリンク先をご覧ください。資料請求も受け付けています。

FUSSMEDI(フースメディ)フットケアアカデミー | 株式会社トータルライフケア

また、FUSSMEDIを運営する株式会社トータルライフケアではFUSSMEDIのカリキュラムを取り入れたフットケアセミナーを随時開催しています。LALANURSEの研修会情報でも随時新しく掲載されますので、チェックしてみてください。現在予定されているセミナーは、「メディカルフットケア・基礎編」(2018年3月11日開催予定)です。

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